本 『ジーン・ワルツ』
2008.05.05 Monday
田舎に戻る途中に読みました。病院や医療現場が舞台です。この間、映画にもなっていた『チームバチスタの奇跡』の作者の最新作です。現役の医者の人が作者なのですが、最近の地域医療の事など、自分が知っていた事が、片側から得た情報の側面的な部分である事を知りました。最近、地方の病院が医師不足で、施設はあるのに閉めなくてはならないと云うニュースをよく耳にします。2年前の医療改革で、利権や癒着の温床のように云われていた大学病院の医局がやり玉に挙げられ、絶大な力を骨抜きにされたそうです。よく研修医には自由は無く、長時間こき使われるような事はテレビのドラマなんかで目にした事があります。大学病院の重要な役割として、その地域の医療が円滑に廻るように調整する事を担っているそうです。研修医と云う兵隊を多く確保して、大学病院の運営を行えるようにし、不足する地域に中堅どころを派遣する。医療改革は、その実態には感知せず進めたものだから、大学病院の方の人材が不足して、地方に派遣する事がままならず現状の医師不足の混乱が起こっているそうです。
確かに、大学病院と云うと、よくないイメージを持っていたのですが、上の方はそうであっても現場に近い医師達は、やる気をそぐ何者でもないそうです。厚生省と云うのは、本当に何も考えんところだとも思いましたが、私自身、テレビのイメージから、その辺の事は全く知りませんでした。
そんな現状の産婦人科の女医が主人公で、日本では禁止されている代理出産の問題を提議して、お上を含めた日本の医療システムに挑んで行きます。怒りを呼び起こされる部分あり、母親のまだ生まれてきていない子供を思う気持ちに目を潤まされる部分あり、とっても面白かったです。おかげで、田舎までの道のりは、短く感じさせてくれました。
私の読後感 ★★★★

